完成しました!XBEE用リフトアップキット!
こちらがノーマル。
キット装着すると…
ホイルタイヤ替えずに、ここまで上がります。写真だとそんなに上がっているように見えない人もいるかもしれませんが、実車みたら、「お~」ってなります。
もし、信号でXBEE同士並ぶと、ハッとするレベルです。向かって右が装着車両。ナンバーやミラーの位置が明らかに変わります。
当社はあくまでベースキット単体を提供。やはりリフトアップキットはあくまでカスタムするための基本パーツ。
ホイルタイヤにルーフキャリア、そしてアンダーガードなどを足していけば、このキットの効果が現れます。このカスタムは、ハスラーのリフトアップキットを作るときに車両提供してくださったミックコーポーレーションさんが作ったもの。
さて、肝心のキット構成は、まず、こちらがフロント。
このようなスペーサーをフロント純正ショックに組み込みます。
これで完成。リアも、スプリングとボディの間に調整式アジャスターを入れるだけ。
こんな感じ…
前後ともにわずかとはいえ、全長を調整できるようにしてありますので、前後バランスをとることもできるのが、アップスプリング(サス)には無い魅力。
ワタシは、前上がりが好きです。
このキット、アップサスだとちょっとムリがある1.5インチアップ!約40mm程度です。前後車高を調整可能で定価、なんと¥29,800!
継続車検には問題の無い。リフトアップ量。ただし、当該商品だけでなく、装着するタイヤの大きさなどの考慮も必要です。(基本的に検査基準に対応できるように作られている製品ですが、気になる方は最寄の陸運局まで。)
たった3万円程度でリフトアップできて、継続車検にも対応できる設計。
肝心の乗り心地も、拍子抜けするほど普通。
ワタシは、ノーマル状態でのべ10時間。キット装着後のものものべ10時間ほど走行しています。ノーマルは正直柔らかすぎ。一般の方にはこれくらいでもいいのかと思うところですが、ちょっとふらつきすぎるので、酔いやすいレベル。パワーが予想外にあるターボ車なので、コーナー時は、ふらつきを感じやすいのです。
このキットを装着するために、前後のスプリングにスペーサーを入れることで、初期の柔らかいレート部分を押しつぶし、いきなりマックスレートが発生するためか、まるでちょっとレートアップしたような乗り心地になります。スポーツ系のサスをいれた感じ。実は、以前から当社のスペーサー式リフトアップを装着したエブリバン、ハスラーなどでは同じような感想をいただいておりました。
http://silkroad-jp.com/portfolio-2/suspension/project-liftup
ファミリーユースでもおススメ。純正ショックとスプリングなんだから快適で当然。なおかつ、ちょっぴりスプリングが硬くなったことで、まるで某メーカーのタイヤのように、「ふらつきを抑える」効果が発生しているから当然。
あえていうなら、純正ショックのストロークが少し殺されるので、ハスラー用で販売しているショック延長アダプターも現在量産に入っています。そうそう、先日のブログ、FB上で「揚張 敏矢」さまがコメントで「イグニスもいけそうですね」といただいておりましたが、その可能性は大っぽい。確認できる車があればいいんですが…
なお、XBEEは2WDと4WD、足廻り違うんです。特にリアは4WDはラテラルロッド式になっています。なので、ラテラルロッドも用意させていただきました。
さて、1.5インチ!ということが謳い文句の今回のキット。チョイ上げキットは1インチを開発してきたのですが、今回から1.5インチに踏み込みました。クロスビーは乗用車で、ハスラーよりボディが大きいために、1インチじゃ物足りなかったかことがきっかけ。これ以上あげることは、キット代、車検への対応、その他補正パーツなどが必要になるため、お客様のご負担を考えて、当社はいったん1.5インチを今後の主流とすることにしました。
次の開発予定車種、トヨタハイエースと日産キャラバンも同じコンセプトで準備中です。
「ハイエースをリフトアップするなんて需要ある?」という声もありましたが、当社は年内販売に向けて開発中です。過去なかったものを作ろうとすると、どうしてもそういう消極的な意見は出るものです。ほんのわずかですが、そんな冒険をすでに開始しておられるハイエース専門店さもがおられることを開発をはじめて気付き、ちょっと驚きました。この業界では商売的に一番安定している、お客様が多いハイエース業界だからこそ、新しいものに手をだすのは勇気がいることです。
話は変わりますが、インチ、って表記、最初は戸惑いました。だって、今まで当社がやってきたスポーツカーやミニバンの車高調の表記はミリかセンチです。間違っても「シルビアの推奨車高は1.5インチダウンです」なんて表記はしたことがありませんから。
リフトアップをやり始めて、突然社内でインチという単位が飛び交うようになりました。
1インチ=2.54cm
最近やっと馴染んできました。
WIKIで調べると、元々はローマ時代にうまれた単位らしく、当時の男性の親指のツメの付け根部分の幅が起源だといわれています。
え?2cmも無い… ワタシ、身長180cm、体重0.1トン近くある巨体ですし、手も大きいほうなんですが… 一体昔の外人はドンだけでかいんだよ… なんかしっくり来ない話だな…
と思って、別の項目を調べると、1インチは1フィート(1FOOT)の12分の1だという説がありました。フィートは英語で足。そう、私の足のサイズは29cmほどですから、およそ30cmとして、12で割ると、2.5!お~、これは納得できる!
どっちにしてもカタカナが外来語であるのと同じく、インチ単位のものは歴史的に最近日本が外国から受け入れたもの、という証。よく考えりゃ、クルマ,バイク、自転車のホイルやタイヤサイズも、15インチ、16インチなんて表記。テレビやタブレット、パソコンの画面サイズも同じ。起源となる商品を作ったのは外人さんだということをまざまざと実感させられます、
歴史を振り返れば、世界4大文明から始まり、産業革命、民主主義、自由主義、そして近年のIT革命も、それを生み出した民族、スタートを切った国には、日本も日本人も含まれていません。過去の世界を大きく変えてしまう新しいもの、そういうものを産むのは苦手な民族なのかなあ、とも思えます。伝統文化を重んじ、祖先を大切にし、秩序を守り、モノを大切にする、そういう気質は、世の中に大きな変化や革命を起こす、ということとは相容れないのかもしれない、そう思うと同時に、それはそれで世界でも稀有な、日本人の素晴らしいDNAだとも改めて実感します。
でも、時代の変わり目にはそういうマジメな気質が悪い方向にでることもあります。この車業界、ワタシはちょうどそういう大きな節目を迎えているように感じています。大げさかもしれませんが、当社も良い意味で、「ふざけてるのか?」といわれるくらい、大きな変化をするときかもしれない、そう感じながら、ハイエースのリフトアップキットなどもふまえ、ささやかでもいい、ちょっとくらい驚きのある商品は生み出せないものかと、土曜日の開発会議に参加しておりま~す。